簿記論勉強法3選!最短合格を目指すコツ
はじめに
税理士試験の簿記論は、合格に向けた第一歩となる重要な科目です。
しかし、勉強方法を間違えると多くの時間を無駄にしてしまいます。
本記事では、効率よく学習を進めるための具体的な方法を3つご紹介します。
簿記論の合格を目指している方に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。
税理士簿記論勉強法①|自分に合った予備校選び
予備校選びが合格の土台
ぶっちゃけ、名の知れている予備校であれば、どこで学習しても合格ラインに到達できます。
しかし、長期的な勉強であるがゆえ、講師との相性はモチベーションに大きな影響を及ぼします。
そのため、挫折の可能性を極力減らすためにも、自分に合った予備校を選ぶことが重要です。
自分に合った予備校を選ぶポイントは以下の通りです
- 板書、講義のテンポが自分に合っているか
- 講師が話す内容をすんなりと理解できるか
- 講師の雰囲気、話し方との相性
まずは、YouTubeにアップされているガイダンス講座等を視聴して、自分が良いと思った予備校のパンフレットを取り寄せてみましょう。
税理士簿記論勉強法②|答練・模試を活用
簿記論の実践力を鍛える秘訣
答練・模試は、合格に近づくための最強の武器です。
なぜなら、これらを解くことで出題傾向をつかみ、本番での得点力を高められるからです。
特に、簿記論は計算問題が多いため、繰り返し解くことでスピードと正確さを磨くことができます。
過去問を使った効果的な学習法は以下の通りです
- まずは初見で解いて、試験の雰囲気をつかむ
- 時間無制限で解いて、内容を理解する
- もう一度、時間を測って解く
上記3つのステップについて、これから説明していきます。
1.初見で解いて、試験の雰囲気をつかむ
まずは普段のテストと同様、自身の実力で解いてみましょう。
おそらく、あまり良い点数を取れないと思います。
しかし、それでも全く問題ありません。
なぜなら、ここでの目的は「どの論点を理解できていないのか」を明確にする事にあるからです。
解き終わったら、間違えた問題の見直しを行いましょう。
2.時間無制限で解いて、内容を理解する
1回目のやり直しが終わったら、もう一度同じ問題を解いてみましょう。
この際、時間を測る必要はありません。
なぜなら、ここでの目的は「各問題の重要度を把握する」事にあるからです。
解説を参照しながらで大丈夫なので、いったん全ての問題を解いてみましょう。
2回目の解きなおしによって、以下の問題を区別できるようになります。
- 基礎論点で、時間のかからない問題
- 難しくはないが、ボリュームが多い問題
- 難しく、ボリュームの多い問題
- 時間や労力の割に、解答欄が少ない問題
3.もう一度、時間を測って解く
最後に、3回目の解きなおしを行います。
ここでは時間を測り、高得点を目指しましょう。
なぜなら、ここでの目的は「本番での回答パターンを確立する」事にあるからです。
2回目の解きなおしで、問題の重要度が分かったかと思います。
本番で合格点を取るために必要な問題は、
- 基礎論点で、時間のかからない問題
- 難しくはないが、ボリュームが多い問題
の2つのみです。
①は殆ど正解し、②は余った時間にできる限り得点できれば、殆どの問題で合格点をとることができます。
上記3つのステップを繰り返せば、次第に取捨選択の要領がつかめてくるはずです。
その時は、1回目から合格ラインを目指してみましょう。
税理士簿記論勉強法③|短時間で効率を上げる学習術
忙しい人でも結果を出す工夫
税理士試験の勉強は時間との戦いです。限られた時間で効率よく学ぶには、計画と工夫が欠かせません。
まず、短時間で効率を上げる方法として以下を試してください。
- 早起きして勉強する
- 復習する問題を厳選する
- 重要なポイントをノートにまとめる
早起きして勉強する
社会人の皆さんは、勉強時間の捻出に苦戦するかと思います。
そこで、早起きを習慣にすることをおすすめします。
例えば、夜の10時までに寝て、朝の5時に起きるとします。
すると、7時間の睡眠を確保できます。
また、8時に出勤するとなれば、少なくとも2時間は勉強時間を確保することができます。
加えて、帰宅後にもう1時間勉強できれば、簿記論合格に十分な勉強量となります。
夜10時の就寝は決して早すぎず、十分に実現可能であると思います。
ぜひお試しください。
復習する問題を厳選する
特に社会人の方は、勉強できる時間に制約があります。
だからこそ、効率的な復習をしなければなりません。
そこで、問題の厳選をおすすめします。
例えば、連続で正解できた問題は、しばらく期間を空けても大抵解けます。
このような論点を毎回復習するのは非効率なので、自分がミスしやすい論点の復習に充て、時間が余った際に順次見直すと良いでしょう。
重要なポイントをノートにまとめる
簿記論には理論の出題がないため、スキマ時間での復習は困難です。
そこで、自身が忘れそうな各論点のポイントをノートにまとめてみましょう。
これによって、わざわざ電卓を叩かなくても横断的に復習することができます。
場所を選ばずに復習できるようになるため、ぜひお試しください。
税理士簿記論勉強の注意点とよくある失敗
避けたい失敗を事前に知る
簿記論の勉強を進めるうえで、避けるべき失敗があります。これらを知っておくことで、効率的な学習が可能になります。
特に多い失敗例は以下の3つです
- 基礎を疎かにして応用問題に取り組む
- 解説を理解せずに解答を覚える
- 勉強計画を立てずに無計画に進める
基礎を疎かにして応用問題に取り組む
先ほどお話しした通り、簿記論の合格に大事なのは「基礎論点の正答率」にあります。
回答困難な応用問題に固執していては得点も伸びず、非効率です。
そのため、デリバティブや連結の深追いをする時間があるのなら、簿記2級から出題される論点の精度を高める練習をしたほうが、よっぽど合理的であると思います。
解説を理解せずに解答を覚える
これは筆者も学習初期にやりがちでした。
今だから言えるものの、このような勉強は全く効果がありません。
この方法で勉強を進めると、出題の切り口が少し変わっただけですぐに回答できなくなります。
つまり「理解した気になっている」だけで、実際は何ひとつ分かっていないのです。
百害あって一利なしのため、しっかり内容理解を心がけましょう。
勉強計画を立てずに無計画に進める
いくら忙しくても、講義だけはきちんと消化するようにしましょう。
講師曰く、講義のペースについていけず、毎年多くの受験生が脱落するそうです。
そのため、「直前期まで走り切れた時点で、皆さんは既に上位陣だ」と仰られていました。
簿記には「習うより慣れよ」という格言があります。
実際にその通りで、講義で分からなかった論点も、問題演習を通じて自然と理解が深まることがよくあります。
そのため、合格するためには講義を溜めないように気を付けましょう。
まとめ|税理士簿記論を効率よく勉強するコツ
この記事では、税理士簿記論の勉強法を3つご紹介しました。
それぞれの方法を組み合わせることで、効率よく学習を進めることができます。
予備校選びから答練等の活用、短時間での学習術まで、自分に合った方法を取り入れて、合格を目指しましょう!
今回の記事は以上となります。